筋トレはここ最近、かなりブームになっています。オンラインで筋トレ動画を見て一人でトレーニングできるようになってから、ダイエット目的や本格的に始める人がかなり増加しています。
しかし、最近筋トレを独学で始めた人は、正しい知識がないことがほとんどです。どうすればできるだけ効果が得られるのか、日々悩んでいることでしょう。
当然、食事のタイミングに悩んでいる人もいるのではないでしょうか？
実は筋トレと食事はかなり密接な関係があります。効果が出やすい時間帯というのもある上、間違えれば筋肉を減らすことにもなりますのでバカにできません。
この記事では筋トレを行うのは食事の前か後どちらが適しているのか解説した後に、そのうえで注意するべきポイントを4つ紹介しています。
ぜひ参考にして、理想のボディを作るために筋トレの時間を工夫していきましょう。
筋肉と食事には、非常に密接な関係があります。
筋肉は生活するだけで、勝手にエネルギーを消費する部位です。この消費量のことを基礎代謝と言います。基礎代謝は座っているだけでも使われるものなので、筋肉が増えれば自然と一日の消費エネルギーが増えるということになります。
そのため食事も筋肉をつけるために低糖質高タンパク質の物を食べれば一石二鳥！と思うかもしれませんが、それは間違いです。筋肉を作るのにはタンパク質が必要ですが、糖質はエネルギーの源になる部分です。代謝が増えてエネルギーを消費するときに使うのは糖質で、もしこれが足りなければ筋肉を分解してエネルギーに変えることになってしまいます。
そのため、筋肉を増やしたい人はバランスのいい食事をとる必要があるのです。
無理に筋肉をつけたい人やダイエットをする人は過度な食事制限をする人がいますが、最も効率的に筋肉をつけるにはバランスのいい食事をとるのが一番です。
筋肉と食事に密接な関係があるとわかったところで、実際に筋トレを行うタイミングは食前と食後、どちらが良いのでしょうか？
その答えは、間違いなく食後です。
食前に筋トレをすることで多少のメリットはあるのですが、デメリットとして筋肉が破壊されるという大きな問題があります。食後の場合はそれが起こらないので、筋肉量を効率的に増やすには食後に筋トレするのがよいでしょう。
また筋トレを食後にすることで次のようなメリットもあります。
栄養が得られると効果が出やすい、ということは何となく理解してもらえるでしょうか？
以下で、それぞれ詳しく解説します。
筋トレを食後に行う一つ目のメリットは、栄養が筋肉に吸収されやすいことです。
筋トレとは、筋肉に負荷をかけたトレーニングをすることによって、筋繊維を傷つけることです。傷つけられた筋繊維は周りからの栄養をもらって、それまでより少し大きく成長します。これを「超回復」と言います。
この超回復には、体内にある栄養を必要とします。そのため、食事をとった後であれば体内に十分な栄養が残っている状態なので、超回復で増える筋肉量も増加します。
特にハードな筋トレをする場合は多くの栄養分を筋繊維の修復に必要とするので、しっかりと食べていないと筋肉が回復しません。超回復で増える筋肉量が減ってしまうので、ではなく、超回復で使うエネルギーを他の筋肉で代替することにもなりますので、できる限り食事を先に取ってから筋トレを始めるようにしましょう。
筋トレを食後に行う二つ目のメリットは、栄養不足で筋肉が破壊されることがないことです。
先ほど超回復をするときに体内の栄養分を必要とすると言いましたが、もし体内に栄養分がなければどうなるか予想できますか？
体内に十分な栄養分がない場合は、修復するのに足りない分を元々ある筋肉から使うことになります。筋肉は体内のエネルギーが足りないときに使われるものですので、超回復でエネルギーを使うときに栄養が足りなければ代替品として使われるのは当然です。
つまり、筋肉を成長させるために筋肉を使う、ということになります。本末転倒ですね。
このような問題は、食後にトレーニングすることで解消できます。しっかりと体内にエネルギーが蓄えられた状態で筋トレをすることで、効率よく筋肉を成長させることができるのです。
体内に栄養がない状態（空腹のとき）に筋トレをすると、最悪の場合筋肉が減るということもありますので、注意してください。
空腹時に筋トレをすると筋肉を失うこともあります。
汗をかいてシャワーを浴びてから、ゆっくり食事をとる人もいるかもしれません。たしかにお腹が空いている状態というのは交感神経が活発になっているので、筋肉を傷つけやすい状態です。筋肉を傷つけて回復させれば超回復で増える筋肉量も増加するので、そこだけ見れば効率はいいでしょう。
しかし、栄養分が足りてないとどうしても筋肉自体が回復しづらい・回復に筋肉を使ってしまうという二つのデメリットを避けることはできません。筋トレは食事の後にするのが良いでしょう。
時間的に食事の前でしか筋トレができない！という人がいれば、その人は空腹を解消する程度に軽食を取ると良いでしょう。完全な空腹は筋肉を使用してしまいますが、そうでなければ筋肉を消費することはありません。
以上のことから、筋トレは食後に行うべきということは理解していただけたと思います。
それでは、食後の筋トレをする際に、もう少し注意してほしいことを紹介します。
この4点をさらに意識して食事をとって筋トレすることで、かなり高い効果が見込めます。ただ単に食事をした後に筋トレをすればいいと覚えておくよりも応用を聞かせることができるので、注意してください。
以下にそれぞれのポイントを詳しく解説します。
食後に筋トレする場合は2～3時間開けましょう。
食後と言っても、食べた後すぐに筋トレ！というわけではありません。しっかりとご飯を食べた後にいきなり動くと消化不良を起こす可能性がありますので、ちゃんと消化させてから筋トレに移りましょう。2～3時間というのは、一般的に消化に必要とされる時間です。
当然焼肉などしっかり食べた後なら4時間程度、軽食をつまんだ程度なら1時間程度で十分です。自分の身体の調子を崩さないように筋トレしてください。
体内にある栄養が超回復に使われるので消化しては意味がないのでは？と思う人もいるかもしれませんが、消化というのは胃の中からなくなったというだけです。体内に栄養分として残っているので安心してください。
空腹にならないときに筋トレはするようにしましょう。
これは先ほど少し説明しましたが、とにかく筋トレの前に何も食べていないことが問題になります。体内に少しでも栄養分を残しておけば筋肉が破壊されることはないので、何かしら空腹にならないようにお腹を満たしておくことが大切です。
仕事終わりにそのままジムに通う人は、軽食も取れない可能性がありますがジムに通う途中に何かおにぎりでもつまむ、といった風に工夫してください。空腹のままジムで強度の高い筋トレをすると、間違いなく筋肉が破壊されます。気をつけましょう。
食後に筋トレすると効果は得やすいですが、中でも一番効果が出るのは夕食後です。
これは時間的関係で、朝目覚めた時よりも一日過ごした後の方が体温も高くなって、体の活動が活発になっているからです。朝より夜の方が代謝はよくなっているので、トレーニングしたときの効果の表れ方も変わってきます。
夜19時くらいに夕食を取れば、22時くらいに筋トレをすることができるのでちょうどいいでしょう。あまり遅くなりすぎるようであれば、食事を消化のいいものにして食事から筋トレまでの時間を短くすれば問題ありません。
また、筋肉を効果的に成長させるには夕食後が最もいいと言われていますが、朝に筋トレすれば、体を起こす（代謝を上げる）ことができます。目を覚ますためにやりたい人は、朝やるのもよいでしょう。
食事は筋肉を成長させるように組むのではなく、バランスよく食べるようにしましょう。
筋肉を増やすには「低糖質・高タンパク質」が良いと言われますが、これは間違いです。ダイエットをする人がエネルギー消費量を増やすために行うものです。筋肉をつけたいならば、しっかりと糖質とタンパク質をバランスよくとることが必須です。
糖質をカットすることは、エネルギー源をカットすることと同義です。筋肉まで使ってエネルギーを補ってしまうので、しっかりと糖質も摂取する様にしましょう。
また、消化が良いものを食べることは問題ありません。
食事は制限してはいけませんが、もう少し効率的に筋肉をつけたい場合はプロテインを摂取すると良いでしょう。
プロテインはタンパク質のことで、筋肉を作る手伝いをします。筋トレをした後に飲むことで、超回復の際に回復する筋肉量を増加させることができます。筋トレをしている人のほとんどが飲んでいるので、初心者だからと言って遠慮する必要はありません。むしろ筋肉が早くつけば、もっと筋トレをしようとモチベーションも向上するでしょう。
また、プロテインを飲むのは筋トレをし終わってから30分以内です。ジムに通っている人は粉をケースに入れて持って行って、水を注ぐと良いでしょう。
筋トレは食事の後に取ることで、筋肉を破壊されることなく体内の栄養分が効率的に傷ついた筋肉に吸収されます。反対に食前に筋トレをすると筋肉が破壊されることにもなるので気を付けましょう。
また、食後と言っても特に夕食、時間は2～3時間を空けたタイミングが良いということも覚えておきましょう。
ぜひ効果が出やすい時に筋トレをして、理想の身体を手に入れてくださいね！
