最近家にいる時間が伸びて筋トレを始めたい、という女性の方が急増しています。
今までは最低限仕事や子供の送り迎えなどで外に出ていた人も、ウイルスの影響で外出する機会も減ってしまったという人も多いでしょう。なかにはリモートが推奨されたおかげで家から一歩も出なくて済んだという方もいるはずです。
筋トレを始めて、運動不足を解消したい女性におすすめしたいのが、自重トレーニングです。自宅でできる自重トレーニングを行えば、運動不足解消だけではなく、ダイエット効果もあるので引き締まった体を手に入れることができます。
この記事の前半では自重トレーニングのメリットを紹介して、後半では実際のトレーニングメニューと効果を最大限得るためのコツを紹介します。
ぜひ最後まで読んで、自重トレーニングを始めてみましょう!
そもそも自重トレーニングとは、物を使わずに体重で自分に負荷をかけながら行うトレーニングです。筋トレというとマッチョな男性がダンベルを往復させている姿が目に浮かぶと思いますが、自重トレーニングは器具を使わないのでダンベルを持ち上げはしません。
自身の体重で負荷をかけるだけなので、運動をしたことがない女性でも簡単に始めることができる点が魅力です。当然、きつくしようと思えば体勢を変えるだけで負荷を強くすることも可能ですので、マッチョな男性でも同様のトレーニングを行っていることもあります。
また、自分で負荷をかけるだけなので基本的に自宅でできます。家にいる時間が伸びている人でも問題なく筋トレに励むことができるし、わざわざ筋トレをしていることを誰かに伝えなくて済みます。こっそりと美ボディをつけておきたい人におすすめです。
自重トレーニングをしている女性の方はかなり多いです。おそらく男性の人より女性の人の方が自重トレーニングに限定すれば行っているのではないでしょうか。
その理由は、自重トレーニングは一定の筋肉をつけるまでのトレーニングとしては最適なトレーニングだからです。男性は筋トレをするならマッチョになりたいという人の数がかなり多いので、ジムに通ってウエイトトレーニング(器具を使った運動)をする人が多いですが、女性はダイエット目的でそれほど筋肉をつけたいという人は少ないので自宅でできる自重トレーニングに励む人が多いです。
自重トレーニングに励む女性が多いのは、自重トレーニングにメリットがいくつもあるからです。そのメリットは次の通りです。
パット見ただけでも、自重トレーニングを始めてみようと思った方も多いのではないでしょうか?
以下でそれぞれ具体的に解説していきます。
自重トレーニングのメリット一つ目は、お金がかからないことです。
通常筋トレを始めるとなればジムに通ったり、筋トレ器具を購入したりとお金がかかるものです。しかし自重トレーニングは自分の体重で負荷をかけるだけなので、初期投資はゼロ円です。とりあえず始めてみようかなという気持ちになった人も多いでしょう。
そのうえ、お金がかからないからと言って効果が得られないわけでもありません。初心者の人が正しい姿勢で取り組めば、ジムに通ったのと同等の効果を得られるものです。
お金をかけずにトレーニングできるので、まずは始めてみましょう。
自重トレーニングのメリット二つ目は、初心者でも始めることができることです。
普通筋トレを始めるときは器具の使い方を学んでから始めなければなりませんが、自重トレーニングは余計なものを使わないので動き方がわからないということもありません。
ユーチューブの解説動画をみれば体の動かし方や注意点を視覚的に確認することもできるので、正しい姿勢で取り組むこともできるでしょう。
体の動かし方がわからないという問題がほとんどないため、運動が苦手な初心者でも非常にとっつきやすくなっているのが自重トレーニングです。
この記事でも特に簡単な自重トレーニングを紹介しているので、参考にしてください。
自重トレーニングのメリット三つ目は、インナーマッスルが鍛えられることです。
インナーマッスルとは、体の表面からは見えない深層筋のことです。反対に腕を曲げたときにポコッと出てくる目に見える筋肉をアウターマッスルと言います。
インナーマッスルは表面に出てこないだけでアウターマッスルとほとんど同じ働きをするので、筋肉質の体型にならずに筋肉をつけることができるということになります。
自重トレーニングでインナーマッスルが鍛えられる理由は、常に自分の体重で負荷をかけてバランスをキープするので、どのトレーニングでも体幹が鍛えられるからです。体をまっすぐに保つ筋肉が見えないところで刺激されるので、全体的な筋肉量を目に見えないように増やすことができます。
自重トレーニングのメリット四つ目は、ダイエットにつながることです。
女性の方で筋トレを始めたいという人はほとんどがダイエット目的だと思いますが、なぜ筋トレがダイエットにつながるか知っていますか?
その理由は、全身の筋肉量を増やすことで基礎代謝が向上して、一日の消費エネルギー量が増えるからです。
一日の消費エネルギーが増えると、摂取エネルギーを越えて体内のエネルギー分(脂肪)が燃焼されるので、長期的なダイエットに結び付けることができます。
ちなみに、脂肪を燃焼したいと思っている人は筋トレではなく、ウォーキングなどの有酸素運動を行うべきです。筋トレはほとんどが無酸素運動なので、脂肪を燃焼することはできますが効率は悪いです。
それでは、ここからは実際の自重トレーニングのメニューを5つ紹介していきます。
今回紹介するのは、次のトレーニングです。
自重トレーニングとはいってもトレーニングごとに負荷がかかる部位が異なります。一つずつわかりやすく負荷がかかる部位を示しているので、自分が気になっている部位からトレーニングを始めてみるとよいでしょう。
以下にそれぞれトレーニング手順と解説をいれているので、自重トレーニングを始めてみようと思った人は参考にしてください。
回数に関しては後程解説していますので、とりあえず手順と注意点を確認してください。
腕立て伏せは誰でも知っているトレーニングだと思います。……が、実際にやってみると想像以上にきついはずです。おそらく運動をしていなかった女性は10回もできないと思います。
そんな人は、床に膝をついてみるとよいでしょう。かなり楽になるはずです。上半身は地面につけないように腕を曲げていきましょう。
この時に注意してほしいのは、姿勢です。膝をついてないときにありがちなのが、身体を丸くして休憩してしまうことです。その状態で腕を曲げても効果は半減しているので、できる限り姿勢はまっすぐに保ちましょう。
また、余裕があれば呼吸も意識してみてください。腕を曲げるときに息を吸って、腕を伸ばした時に息を吐けば筋肉への効果も倍増します。
スクワットも聞いたことがあるトレーニングだと思いますが、油断はできません。スクワットをよく知っている人は、「スクワットが最もきついトレーニングだ」という人もいるほど効果があるトレーニングです。
このスクワットでも、腕立て同様姿勢を意識しましょう。腰を落とすとき上げるときもしっかりと前を向いて胸を張るようにしましょう。胸の前で腕を組むようにすれば自然と姿勢はまっすぐになるはずです。
また、腰を落とすときは自分の膝がつま先より前に出ないように気をつけましょう。
膝の位置を固定して、おしりを後ろに引くように腰を落とせば膝が前に出ることはありません。膝が前に出ているとおしりより太ももに負担がかかるようになっていると思います。力が分散するとトレーニング効果も半減するので注意してください。
レッグツイストは知らない人が多いトレーニングではないでしょうか?
ベッドに寝転んだ状態でもできるトレーニングなので、ふと思い出した時にやってみてもよいでしょう。ただし、その分正しい形で行うのが難しいトレーニングです。
注意するべきは、背中や肩甲骨をつけたまま一連の動作を行うことです。離れそうになっても、頑張って両手で体が地面から離れないように抑えてください。
左右に振った時に、ウエストが絞られている感覚があれば正しくできています。体が硬い人はどうしても腰をひねるときに背中が浮いてしまうと思いますが、その場合は背中や腰が浮かない限界まで足を下ろすようにしましょう。毎日ストレッチを続けると、自然と可動域も増えていきます。
バックキックは今回紹介する中で、おそらく最もキツいトレーニングです。
同じ足で連続して行うのがきつい場合は一回ごとに足を変えても構いません。自分がやりやすい方法でやってください。
しかし、やり方を変えても体勢だけは変えないように気をつけましょう。しっかりと背中を張って、空中で足をピンと伸ばしているときに、おしりの筋肉が使われていることを感じながらやってください。疲れてくると背中が丸くなったり、足がピンと伸びないことが起こりやすいので注意してください。
自分でも体勢が崩れていると感じた場合は、すぐにトレーニングを中断して休憩するようにしましょう。無理な体勢で10回するよりも正しい姿勢で5回した方が効率も良いです。また無理な体勢で続けると怪我にもつながるので注意してくださいね。
プランクは少し運動をしたことがある人は聞いたことがあると思います。
全身の筋肉がまんべんなく鍛えられるトレーニングで、今回紹介した中でもっともインナーマッスルに効きます。寝転んだ状態からできるので、今布団の上でスマホを見ている人は一回やってみてください。
プランクは地味な体勢キープのわりに時間が経つとかなりきついです。疲れてくると腰が上がったり下がったりすると思いますが、頭から足先まで一本の鉄棒が入ったようなまっすぐな姿勢を保ちましょう。腰を上げ下げすると休憩はできますが、その間インナーマッスルは鍛えられません。どのトレーニングでも共通ですが、正しい姿勢をキープしましょう。
もし30秒も続けるのがきつい人は、膝をついても構いません。かなり楽になると思いますが、腰を曲げて休憩するよりも効果はあります。
以上5つの自重トレーニングを紹介しましたが、すでに体勢を取ってみた人もいるのではないでしょうか?非常に良いことです。「善は急げ」ですからね。
ですが、実はこの自重トレーニングをするときにもっと効果を引き出すコツというのも存在します。それが次の3つです。
先ほどのトレーニングの解説で、回数や時間をほとんど説明していなかったと思いますが、これは次に紹介するように工夫がされるところだからです。
以下にそれぞれの詳細を解説していますので、ぜひ参考にしてください。
まずトレーニング強度ですが、自分で回数を決めて取り組んでみましょう。
大体ネットやユーチューブで検索した場合は〇回すればいい、と書かれていることが多いですが鵜呑みにしてはいけません。世の中には体力がある人もない人もいるのですから、適当に回数を設定しないようにしましょう。
正しいトレーニング強度の決め方は、「自分がきついと感じてから数回&数秒」が目安です。例えばスクワットを10回してきついなと思ったらあと3回増やしてみる、プランクが30秒で限界だと思えばあと5秒伸ばしてみる、といった次第です。そうすることで筋肉を効率的に成長させることができます。
ネットで指示された回数が楽過ぎると筋肉が成長しませんし、きつすぎるとどうしても姿勢が曲がってしまって正しい形でトレーニングができません。
「自分がきついと感じてから数回」を意識して取り組んでみましょう。
トレーニング頻度は多すぎてもいけません。週に2~3回を守るようにしましょう。
「せっかくやる気があるのだから毎日腕立て伏せをさせてよ!」という熱意溢れる人もいるかもしれませんが、トレーニングのし過ぎは筋肉の成長を妨げてしまいます。
実は筋肉量が増えるためには、トレーニングの間隔を24~48時間あけるとちょうどよいと言われています。意外だった人も多いのではないでしょうか?
その理由は「超回復」という現象が体の中で起こるからです。
一度トレーニングすると、筋肉は激しく疲労して一部が破壊されます。この破壊が激しい時に起こるのが筋肉痛で、必死に体の筋肉を修復している証拠です。
疲弊した筋肉は元の筋肉量に戻ろうとしますが、この際にほんの少しだけ元の筋肉量より多く回復されます。この現象が超回復です。超回復が起こった状態でもう一度トレーニングをすることで徐々に筋肉量が増加していくという仕組みになっています。
そのため、筋肉が疲弊しているときに筋トレをしても、元の筋肉量に戻っていない状態なので筋肉量が増えることはありません。トレーニングをするのは、一日は開けて行いましょう。
もし毎日トレーニングしたいという人がいれば、日ごとに部位を変えてトレーニングするとよいでしょう。運動をする習慣がつくので、飽きて辞めてしまうこともなくなります。
自重トレーニングを行う際は、正しい姿勢で取り組みましょう。
自重トレーニングは自分で負荷のかけ方を調整できるのが大きなメリットです。プランクできつければ膝を付けばいいし、スクワットも回数を調整すれば大丈夫です。
しかし、中にはどうしても回数をこなせばいいという考えの人もいます。当然回数をこなして息を切らせば「運動をしている感じ」が出ますし、本人的にもやっていて気持ちがいいと思います。
ですが、無理な体勢でプランクを2分やったところで正しい筋肉は付きません。姿勢を変えれば負荷がかかる部分が分散されて、本来のトレーニング強度の半分ほどしか効果を得られないでしょう。効果がなかなか出ないとトレーニングを続けるのも億劫になってくるので、長くトレーニングを続けて効果を実感するためにも姿勢だけは注意しましょう。
「上記のコツ以外でもっと効果を得る方法はないのか!」という方、安心してください。
自重トレーニングでもっと効果を実感したい人は、プロテインを飲むとよいでしょう。
プロテインはマッチョの人がトレーニング直後に飲んでいるイメージがあると思いますが、基本的に筋トレをする人ならば誰でも飲むべきものです。
プロテインはタンパク質の塊なので、運動直後に飲むことで超回復の手助けができるようになります。筋肉のもととなるたんぱく質を超回復が起こる前に入れることで、筋肉量をその分増やすことができるのです。当然インナーマッスルにも作用します。
筋肉量が増えるとくびれをゲットできるだけでなく、代謝が上がるので消費エネルギーの量が多くなってダイエットにつなげることもできます。
もっと早く効果を実感したいという人は試してみるとよいでしょう。
自重トレーニングは初心者にも簡単に始めることができるので、女性のダイエットに最適です。運動不足を感じて筋トレがしたいならば、家の中でできる自重トレーニングを始めてみるとよいでしょう。
その際に注意することは、自分にできる強度を正しい姿勢で行うこと。姿勢がぶれるとトレーニングの意味も薄れてしまうので、注意してください。
ぜひ今からでも自重トレーニングを始めて、理想の美ボディを手に入れましょう!